今回は昇降盤やルーター加工をする際に便利な押さえ治具の作り方について説明します。まず、無垢板を用意します。硬い材料だと押さえがきつくなり過ぎるため、ラワンの無垢板を使用しました。青木でも構いません。用途に応じて、様々なサイズの物を作っておくと便利です。それを斜めにカットします。角度は約30°です。
無垢板を斜めにカットしている斜めにカットした無垢板
カットした部分に鋸目を入れます。帯鋸があればそれを使用しても良いですが、無ければ昇降盤でも構いません。ピッチは5~7㎜程度、長さは40~50㎜程度で良いでしょう。これで治具の完成です。
無垢板に昇降版で鋸目を入れている鋸目詳細セッティングする際には、通す部材の寸法よりも若干狭くすると良いでしょう(約0.2~0.5㎜)。
押さえ治具と定規の位置寸法を合わせている押さえ治具の位置を合わせ、ビスで固定
横から押さえ、上からも押さえることで、多少曲がった材料でも正確に加工することができます。
横と上から押さえ治具をセッティング昇降版の押さえ治具に材料を通してみる
板バネの原理で押さえるため、逆方向への反発する心配はありません。数物の加工などには、とても便利な治具です。
押さえ治具は板バネの原理押さえ治具と材の拡大画像


ルーター加工にも使用できます。溝や面取りなど、用途に応じて使用することができます。刃物の近くに手を持っていかなくても良いため、安全面でも助かります。
ルーターマシンに押さえ用治具をセッティングしたルーターマシンに押さえ用治具を付けて加工している
私は、ミニチュア版(50×150㎜)を作成し、局所的に押さえたい場合などに使用しています。例えば、15㎜角の無垢材に面取り加工をする際などです。反りや捻じれが酷い材料の場合は、できるだけ刃の近くを押さえたいですね。ぜひ今後の参考にしてください。

ではまた。

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