前回に引き続き合板に面材を付ける方法を説明します。
今回は、大量の合板に面材を接着しなければならない時に、クランプやハタガネを使わずに接着する方法を紹介します。
大きな工場では、それなりの設備があり、工具も十分に揃っていると思いますが、小規模な所では設備が満たされていないことが多いですね。そういった場合でも、物は作らなければ生活できません。知恵を絞って何とかしなければなりません。
まずは治具から作ります。
下画像のような形の合板を作ります。後で3分のボルトを通すので10㎜の穴も開けておきます。位置は画像のようにセンターから少しずらして開けます。
次に治具を囲う台座を作ります。
板を用意し、治具が少し出っ張る位置に合わせて10㎜の穴を開けておきます。
ボルトを通してワッシャーを挟み治具を差し込みます。
上部の板を止める為の縦板も用意し、接着剤とビスでがっちり固定しておきます。高さは治具+ワッシャー2枚分+隙間1㎜にします。
穴を開けた上部の板を載せて同じくビスで固定します。
ボルトの上下はダブルナットにして緩んで外れないようにします。締め付け過ぎると治具が回らなくなるので、確認しながらナットを締めましょう。
下の画像を見れば分かりますが、ボルト穴がセンター位置からずれているので、回すと治具が迫り出てきます。
この迫り出しを利用して面材を締め付けます。
同じ治具を複数製作し、台に固定します。
かなりの力が加わるところなので、しっかりと動かないように固定します。

固定する位置は、挟む合板と面材、当て板を仮に置いてみて、治具を回した時に良い具合で締まる位置にします。




これで面材付けは終了です。数が多い場合は、この治具を2セット作り、ハネムーン接着剤を使えば交互に挟めるので、かなり効率的です。ちなみに、治具の向きを全て同じにすると締めた時に面材が滑ってずれてしまうので、向きは交互にすると良いです。ぜひお試しください。

ではまた。
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