立方体の家具のすべての面に練り付け天然木目ベニヤやポリ合板を貼る場合、すべての角をトメにしなければなりません。 傾斜横切り盤を45度でセットして切断すると厚みが薄く反っているベニヤだと正確に切ることはできませんね。 おまけに下地となる箱が正確に直角でできていないかもしれません。 そんなときに現物合わせで貼りながらトメ加工する方法があるので説明しますね。
大きさは仕上がり寸法で500㎜角です。
貼り付けるベニヤを木取ります。厚みは約2.7㎜なので少し大きめに520㎜角にカットします。
ベニヤのカット方法は突板をセンターにする場合(下図A)つなぎ目をセンターにする場合(下図B)があります。
今回の場合Bのほうが見た目のバランスが良さそうです。
ゴム系の接着剤と専用のガンで吹き付けていきます。
(詳細は、吹き付け用速乾ボンドで検索してください。コンプレッサー設備が無い場合はハケ塗り用でも大丈夫です)
下地面とベニヤ面、全体にムラ無く吹き付けます。
5分ほど時間を置いて乾かします。(触ってみて接着剤が手に付かない程度)
貼る時に失敗しないように接着面に細い棒を置いてベニヤを乗せます。
四方を振り分けで合わせたら棒を抜きながら貼っていきます。
ゴム系の接着剤は圧着が基本ですのでローラーを使って全体を強く押し付けてください。
表面のベニヤ張りについてです。
トメ用ビットが珍しいようで、入手が難しそうなのですが、
昇降盤等で斜めに切って微調整して貼るのはマズいのでしょうか
とても良い質問ですね。
昇降盤で勾配に落として貼る方法も選択肢としては有りかもしれません。
他には、横切り盤で切る方法、貼ってから攻め鉋で削る方法もありますね。
問題は、どの方法が早くて、正確で、キレイに仕上がるか、そこを最重視しなければいけないと思います。
それを知るには、実際にやってみることです、あらゆる方法をやってみて、どのやり方が早くキレイに正確に出来るのか、
そこを知るのはとても大切な事です。【他にも良い方法があるのではないか、やってみよう】その積み重ねの中から、この方法が良いのではないか、
という選択肢が生まれます。物作りのセンスはそういった努力から生まれるものだと思っています。
トキさんが言っていた方法を私が考えるとしたら、まず、ベニヤに反りがあった場合、昇降盤では精度が出ない、正確に貼るのは困難、微調整に時間を要する、
貼る箱側の精度(直角など)が悪いと失敗する。といった問題点が挙げられます。これらは全て私が経験で失敗してきた事例となります。
トキさんと同じように私も過去に、こうしたら良いんじゃないかと考え、実際にやってみた結果です。
疑問を持って他の可能性を考え、視野を広げ行動に移し選択肢を広げる。早くキレイに正確に物を作るには8割方作り方で決まると私は思っています。
納得出来るまでやってみる、そこをお勧めします。
そうですよね・・・
元の箱を完全に直角に作るのは困難だし、現物でとれるビットの方がいいですよね。
ネットで唯一見つかるメーカーのものは高価なうえに44°に逃げてるんですよね。
つまり先端部は接着しないので気に入りません。
もしよかったらお使いのビットのメーカーを教えてもらえませんか?
私が使っているビットは木村刃物というメーカーの物です。
刃物角が45°かどうかは確認できませんが、ベニヤの木口をビットで落とすと、どうしてもケバ立ちが出来るので、板に貼ったサンドペーパーで均すと良いです。
その時にトメの根本付近を落とし気味でかけると先端部の着きは良くなります。
逆に貼る側のトメ根本をペーパーで落としても良いと思います。
角度が1°なので、ほとんど勘の世界ですが、慣れれば難なく出来ますよ。
ありがとうございます。
木村刃物のビットを調べてみたところこちらも44°でした。
底打ちするより、木の伸縮などを利用して44°でいくのがいったほうがいいんですね。
どうしても45°にこだわるのなら、発想を転換してトリマ側で修正する方法もあります。手っ取り早いのは、トリマのベース部端に細く割ったフレキテープなどを何枚か貼って傾けるという方法です。
それが気に食わないのなら、トリマのベース事態を傾けることができる【マキタ(makita) トリマベースアッセンブリ】 という物があります。導入してみてはいかがでしょうか。