木目の家具を製作する場合、扉や引き出しの口板がどのようなサイズであっても木目は通して合わせなければなりません。
縦目だったり横目だったり、壁面から収納扉まで並べて練り付けベニヤを貼る、なんてパターンもあります。
幾つかの基本的パターンでの木取り方などを何度かに分けて説明します。
まず最初は簡単な箱に横目で板目の練り付けベニヤを木取ってみます。
板目と柾目について知らない方もいるかと思いますので画像を載せておきます。
まず下画像が板目になります。木目が山形になっていたり不規則に波状になっていたりします。
次に柾目です。木目が真っすぐに通っています。圧倒的にこの柾目が人気で多く使われています。
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箱の外寸は高さがH850㎜×幅がW1200㎜扉が2枚、引き出しが5杯のシンプルな家具です。
使うベニヤは3×6サイズ(約915㎜×1830㎜)板目の練り付けベニヤになります。
では最初に、大体の位置にマスキングテープなどを貼って番号を付けておきます。
次に高さ位置を決めます。木目のバランスを見て、片寄らないように振り分けで位置を決めます。
今回は下から25㎜の位置を仕上がりラインとしました。
その位置に鉛筆などで墨を出しておきます。後で消しゴムなどで消せるので鉛筆がお勧めです。
扉や口板の仕上がり幅より切り回し分大きく(10㎜程度)カットします。
扉と口板の位置を正確に墨出ししておきます。慣れるまではそうした作業も間違いが少なく確実です。
画像にスケールを入れるのを忘れていました;実際はスケールを使って正確に位置出ししてください。
出した墨より切り回し分大きく(5㎜程度)カットします。順番がバラバラにならないように下画像のように
番号を付けておきましょう。
木取ったベニヤと同じサイズの合板に速乾ボンドなどで貼り付けます。
後は墨通りのサイズに切りまわして(W幅は振り分け)小口に単板などを貼って仕上げたら完成です。
下の基本線を決めて、そこから高さを正確に出して、その通りにカットするだけなので簡単に木目を合わせることができます。
次回も木目の合わせ方について書きたいと思います。
ではまた。