造作などの仕事をしていると、様々な木材や合板などで枠状の物を作る機会が多くなってきます。
例えば、窓枠や仕切り枠、入口枠などです。
工場で組み立てて現場に運べるサイズなら良いのですが、大きいサイズの物だとそうもいきません。
そういった現地で組み立てなければならない枠組み組手の加工方法について説明します。
使うのは厚み30㎜幅300㎜のラワン無垢板です。
ラワンの無垢板2枚内側となる面に30㎜で毛引きをかけます。
無垢板に30㎜で毛引きを引く


トメになる部分も毛引きをかけます、ここでは10㎜にしました。
トメ部の毛引きを引く縦枠となる板の表面に、10㎜のストレートビットをつけたハンドルーターで、30㎜の位置に深さ12㎜の溝を掘ります。
ハンドルーターで10㎜の溝を入れる

溝の平面詳細図
溝の側面詳細図横枠となる板の裏面に、12㎜のストレートビットで30㎜の位置に深さ20㎜の溝を掘ります。
ハンドルーターで12㎜の溝加工
12㎜の溝加工平面詳細図
ここで注意すべき点は、この溝が胴付になるため、板の厚さ30㎜から、溝の深さを20㎜を引いた結果、残りが10㎜とならなければなりません。
12㎜の溝加工側面詳細図トメの定規を使って胴付き鋸で留めを切ります。まずは縦枠

45度定規を使い胴付鋸で、トメをカット
メス組手トメ側面図メス組手加工終了次に横枠のトメも切ります。
オス組手トメ側面図オス組手トメカット完了4箇所のトメを切り終えました。
全てのトメを切り終えた横枠のほぞとなる箇所の加工をします、昇降盤や横切り盤などで、下図のように切り込みを入れます。
オス組手の鋸目詳細図オス組手に鋸目を入れたトメの位置に手鋸で切り込みを入れると、不要な部分が外れます。
オス組手のトメ部分に鋸で切り込みを入れる
組手の必要ない部分が外れたビットで丸くなった部分をノミで取り除きます。
鑿で隅をきれいにするこれで加工は終了しました。
オス組手加工完了仮組みして問題がなければ完成です。
枠組み前画像枠組み完了

こういう加工をしておくと、現場での組み立て作業も楽になりますね。
特に大きい枠などは、強度的にもこういった組手加工は必要です。