前回に続き、ほぞの手加工という事で今回はほぞ穴の掘り方について説明します。
まず、ほぞ穴の位置をスコヤと白引きを使って出します。
次に鎌毛引き(かまげひき)の二枚刃を用意します。
穴掘り用ののみは三分(9㎜)の向待鑿(むこうまちのみ)を使います。
鎌毛引きの二枚の刃の間隔は下画像のように、のみの幅に合わせます
二枚刃を框のセンターになるように合わせます。
ほぞ穴となる部分に毛引きを引きます。
このとき必ず勝手墨を基準にします。
向待鑿は追い入れ鑿に比べると厚みがあるので深い穴を掘るのに適しています。
穴を掘る時の姿勢は、垂直に鑿を立てるために真正面にノミが見える体勢にします。
最初に墨から2㎜程度離れた位置に叩き入れます。
さらに離れた位置に叩き入れて起こすと穴が掘れます。
反対側も同様に。
中央部も掘り進めます。
繰り返し同じ要領で深く掘り進めます。
ほぞ穴の深さをノミにマジックペンとかで墨出ししておくと目安になるので良いです。
穴が深くなってくるとノミだけでは掻き出すのが難しくなってくるので、底さらいノミで掻き出します。
最後に残しておいた部分を掘り込みます。
この時、必ず直角にノミを立てるように注意してください。
何か直角の物を当てながらやるとうまく出来るようになると思います。
以上でほぞ穴は終了です。
次の記事では手鋸でほぞを作ります。今日はこの辺で。
ではまた。