木工家具用スライド丁番のインセットタイプの仕込み方(付け方)についてメッセージから要望があったので、そこを説明します。
四角い箱の中に扉が入っているパターンでは、隙間は全て2㎜という設定です。

インセット扉の隙間

丁番の位置は扉の端から上下共に80㎜センターにしました。

インセット丁番の位置

では、まず扉と同じ長さのベニヤ板(厚み2.5㎜×幅100㎜)を用意します。

扉と同じ長さのベニヤ

次に座金のビス穴の位置を測ります。
この場合は37㎜と62㎜という事になります。(使う丁番によって位置は変わります)

丁番座金の奥行の位置

幅も測ります。32㎜ですね。

丁番座金の幅寸法

ではベニヤに位置を移し書きます。80㎜をセンターにして32㎜の線を引きます。

丁番座金の幅の位置出し

前から37㎜と62㎜の線も出します。

丁番座金の奥行の位置出し

上下前後を間違えないように勝手墨を出しておきます。

座金の位置出し用ベニヤに前側と分かる墨

前を平らに合わせて箱の側板にクランプで挟みます。
そのとき、扉の隙間分(2㎜)があるので2㎜のパッキンを下に挟みます。

ベニヤを側板に固定
側板に固定|全体像

千枚通しで座金ビス穴の部分に穴を開けていきます。

座金位置に千枚通しで穴開け

穴に合わせて座金を固定します。

穴に合わせて座金をビスで固定

正確な位置に座金を付けることができました。

座金取付完了

次は、天・地板がかぶせになってるパターンです。

天板|地板がかぶせになっている場合 インセット丁番|天板|地板部かぶせ
同じように扉と同じ長さのベニヤに座金の位置の墨を出し、扉を吊る位置に合わせます。

ベニヤ位置合わせ

天・地板共に内側から下画像のように墨を出します。

ベニヤに内側から墨出し(下) ベニヤに内側から墨出し(上)

出した墨に合わせてカットします。

ベニヤ下部カット ベニヤ上部カット

前を平らに合わせてクランプで挟み、千枚通しで座金ビス穴の部分に穴を開けていきます

ベニヤを側板に固定|千枚通しで穴

座金を固定して終了です。

座金取付 扉つり込み

今回はインセットで説明しましたが、全かぶせや半かぶせも要領は同じです、ぜひ参考にしてみてください。