家具の抽斗を仕込む場合、抽斗の箱部分と口板を別々に製作して、最後に内側からビスで固定するという方法がありますが、今回は別のやり方で口板を固定する方法を説明します。
抽斗の箱部分は予め仕込んでおきます。
抽斗の口板の付いていない状態の家具口板は裏面に化粧板を貼り、サイズをカットして側面にテープや化粧板などを貼って仕上げておきます。
抽斗の口板を合わせてみる口板を当てて目地(隙間)に合わせたパッキンを挟み、正面からビス止めします。この時中側にビスが突き出ないように注意してください。
口板の隙間を合わせる位置合わせした口板をビスで固定する口板をビスで止める五か所ビス止めしました。
抽斗口板をビス5本で止めた中段と下段も同じく隙間に合わせたパッキンを挟んで固定していきます。
下の口板もビスで固定右面の口板を止めた状態同じ要領で全ての口板を固定します。
全ての口板を抽斗にビス止めしたでは正面にメラミン化粧板を貼っていきますが、その前に速乾を吹き付ける為の当て板を用意します。
適当な大きさのベニヤを用意し、下画像のように中をくり抜きます。
吹き付け用に繰り抜いたベニヤ板口板の側面に合わせてベニヤを当てて速乾ボンドを吹き付けていきます。こうすることで周りに飛び散ったり、余計なところに接着剤が付いたりするのを防げます。
速乾ボンドを吹き付ける


今回は木目のメラミン化粧板を横目で貼るので口板サイズより少し大きめ(+3~5㎜)にカットしておきます。
この時、木目は通っていなければなりません。木目を合わせる事を忘れないようにしてください。
メラミン化粧板側にも速乾ボンドを吹き付けたら、ローラーなどで圧着して貼り込んでいきます。(下側をほぼ平らに合わせて貼ると木目を合わせるのが楽です。)
化粧合板を抽斗口板に圧着
メラミン化粧板の出っ張った部分は電動トリマに角度付きの目地払いビットを付けて落とし、仕上げます。
貼ったベニヤの淵を目地払いビットで切削
同じ要領で全ての口板にも貼って仕上げたら完成です。
家具の抽斗、口板の仕込み完了 この方法の良いところは、抽斗の内側からビス止めしないので、中がキレイに納まるという点と、目地(隙間)を正確に合わせながら固定できる、といったメリットがあります。機会があれば是非試してみてください。
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ではまた。

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