無垢板や木工合板の長さを繋がなければならない時に、長くなればなるほど強度が心配になります。
工場でジョイントしてしまう時も、現場でジョイントする場合も、ボルトジョイントなら強度もあって安心です。
今回は現場ジョイントで説明しますが材料の長さを繋ぐ時は様々な場面での応用が可能なので覚えておきましょう。
前回の記事の流れからRで切り抜いた合板で説明しますが直線の板でも全く同じ流れになります。
では最初にボルトの位置を墨出しします。
ジョイント面は後でビスケット加工をするので、そこを考慮に入れてください。
ボルト径は2分(6㎜)長さ150㎜を使います。(このサイズは市販されています)
ハンドルーターに24㎜~30㎜くらいのストレートビットを装着し、
ジョイント部から65㎜離れたところに下画像のような穴を開けていきます(合板厚は24㎜なので深さは20㎜くらい)
ボルトを入れる穴の位置を毛引きで出し、少し大きめの8㎜径の木工用キリで穴を開けます。
ジョイント部双方同じ位置にビスケット加工を施します。
一旦仮組みします。(工場でジョイントする場合はここで接着剤をつけて接着してしまいます。)
鉋や板に貼ったサンドペーパーなどで目違いを払います。
ボルトを外し、表面に貼るベニヤや化粧板の裏側に墨出しを行います。
直線の四角い形状ならパネルソーでも切り抜けますが、この場合はR形状なので小型丸ノコで切り抜いていきます。
(電動丸ノコは危険を伴います。作業を行う場合は工場責任者の指示に従ってください。切削深さは安全を考慮してベニヤ厚ギリギリで作業するようにしてください。)
木目のベニヤを貼る場合、片方を切り抜いたら、もう片方(ジョイント側)の木目の位置を合わせて切り抜くようにしてください。
速乾を吹き付けますが、ジョイント部分だけは下画像のようにマスキングテープで養生をします。
養生した部分に木工用ボンドをつけ、接着に失敗しないように間に棒を挟んで抜きながら接着します。
ローラーで圧着します。
ジョイント部分を当て木を当ててクランプで挟みます。
同じ作業を両面行います。貼り終えたら目地払いビットでベニヤの出っ張りを切削します。
両面貼り終わりました。
裏面のジョイント部分がふさがってしまっているので開口しなければなりません。
ここで使うのはトリマを購入したときの付属品テンプレートガイドです。
テンプレートガイドの外径は10㎜、トリマ用ストレートビットは6㎜径なので、そこを計算に入れて44㎜角の開口を開けたガイドを作ります。
下画像のようにハンドルーターで開けた穴のセンターに位置を合わせて、ガイドをクランプで固定して開口していきます。(深さはベニヤ厚)
木目を合わせて埋める部材を作ります。
現場でジョイントした後で、蓋を接着して塞ぎます。
以上でジョイント加工は終了です。
冒頭で書きましたが、ボルトジョイントは様々な場面で応用が可能です。
経験や知識の蓄積はとても大切なことです。選択肢としてよく覚えておいたほうがいいでしょう。
ではまた。