私が勤めている会社でも導入されていますが、コンピューター制御のNCルーターという加工機械をご存じの方も多いかと思います。
専用のソフトやCADを使用して座標を出し、複雑な形状の切り抜きや面取り、溝抜きなど用途は様々です。
このNC工作機械を動かすためには、Gコード(NCプログラム)と呼ばれるXYZ座標のプログラムを入力する必要があります。
このGコードをフリーのCADソフトで生成することができます。
まず最初に、Gコードを生成するためのフリーソフト(NCVC無料)をダウンロードします。【NCVCのダウンロードはこちらから】
パソコンのスペックに合ったビット数でインストールしてください。
次に、フリーのCADソフトをダウンロードします、基本的には、DXFファイルに対応しているCADソフトであれば問題ありませんが、フォントをアウトライン化できるAR_CAを使用してみたいと思います。
【AR_CADのダウンロードはこちら】(ユーザー登録が必要です。無料)
AR_CADをインストールしたら、まず最初に0レイヤの名称をCAMに変更します。(CAMレイヤは0レイヤに限らず、好きなレイヤに何個でも作れるようです)
次に、1レイヤの名称をORIGINに変更します。
今回は1のレイヤで説明していますが、ORIGINレイヤは例えば10のレイヤでも、どこでも構いません。
レイヤの名称をこのように変更しなければ、NCVCには読み込まれないようです。
次に、NCで文字を掘り込むためのフォントを設定します。
0レイヤ(CAMレイヤ)を描き込みレイヤに指定し、簡易文字ツールを選択して、好きな文字を入力します。ここでは【極】と打ち込みました。
文字の外周を掘り込むために、アウトラインを生成する必要があります。そのため、要素選択ツールで文字を選択した状態で、右クリック→アウトライン→アウトライン作成を選択します。変化は見られませんが、アウトラインが生成されています。1レイヤ(ORIGINレイヤ)を描き込みレイヤに指定し、任意の位置(これが座標の原点になります)に円を描きます(中心が重要なので、大きさは適当で構いません)。次に、これをDXFファイルとして保存します。
ファイル→エクスポート→DXFファイルを選択し、保存します。
NCVCを開き、ファイルメニューから開くを選択し、保存したファイルを開きます。
次に、ファイルメニューからNCデータの生成→標準生成を選択。
そのままOKを押します。
ずらりとGコードが生成されました、ビューポートも4面表示されます。
トレース実行ボタンを押すとこのプログラムがどのように動くか、シミュレーションすることができます。
実際にNC加工を行うには、刃物の大きさや深さ、加工スピードなど、細かな設定が必要になります。
それらの設定について細かに解説されている書籍がありますので、機会があればぜひ読んでみてください。
とても参考になる記事ありがとうございます。
記事通りに作成を試みたのですが、こちらのデータ通りでCNCを作動させると
輪郭のみの削りになり、記事一番最後の極文字(最後の画像)のような切り抜きになりません。
切り抜きにするためには何か他の作業が必要でしょうか?
ご教授頂けると助かります。
コメントありがとうございます。
文字の輪郭を切り抜いた後で、刃物が内側を通るようにオフセット補正をしてみてはいかがでしょうか?
別の方法としては、ビットマップデータをDXF形式の線画に変換してくれるBMP2LINEというソフトがあります。
詳しい使い方は【いまからはじめるNC工作 Jw_cadとNCVCでかんたん切削 第2版】で解説されていますので購読することをお勧めします。
お返事ありがとうございます。
BMP形式からの変換は思いつきませんでした。
教えていただいた物を購読してみます。
とても参考になりますありがとうございました。