今回は、店舗什器、施設や病院などのカウンター製作で最近多くなってきているカウンター荷置き台の製作例を説明します。
寸法は記入していませんが、下図が大ざっぱな図面となります。
断面図は、よくありがちな施工図風に書いてみました。
カウンターの平面図
カウンターの側面図この施工図通りに作ろうとすると、かなり大変なことになりそうです。
特に曲面部をどうしようかと頭を抱えるのではないでしょうか。
カウンターの製作例でも紹介しましたが、ここでも簡単に製作出来るように方法を変えてしまいましょう。
作り方は下図のようになります。
全てパーツ分けして合体させるという方法です。
カウンター側面から見た分割詳細下画像のように、荷置き台天板下までの下地を組み立てます。
カウンターの巾木と腰の下地を合体させた


次に、荷置き台天板より若干厚めの部材を、下画像のように打ち付けていきます。
カウンターの腰上部に部材を設置
カウンターの腰上部に部材を止めた他の下地材と天板を積み重ねるように組んでいきます。
カウンターの天板を挟み込んで下地の完成外面に下地合板と化粧板を貼り付けます。
巾木と腰にベニヤを貼ったカウンターハンドルーターに目地払いビットをつけて、荷置き台天板が刺さり込む位置を切り抜きます。
ハンドルーターに目地払いビットを装着
荷置き台用の溝をハンドルーターで抜き取る
荷置き台天板を差し込んで固定したら完成です。
荷置き台を差し込む部材が少し部材が少し増えてしまいましたが、簡単にすることで製作時間がかなり短縮できると思います。
強度的な面でも問題なく納められるのではないでしょうか。
カウンターの荷置き台の完成
追記(2017/08/25)
コメントからの質問がありましたので、そこにお答えします。
荷置き台天板を差し込む溝幅は、隙間を出さないように出来るだけ小さくしたいものです。
感覚的には天板厚+0.2㎜以下が理想です。
荷置き台の納まりパターン1天板厚に不同がある場合は、天板下面に段差をつけて、差し込む溝幅を+0.5~1㎜程度にしておきます。
テープや単板などを溝下部に挟んで、現物合わせで微調整する、という方法もあります。
荷置き台の納まりパターン2上面に隙間を出さないことを最優先に、施工法を予め考え解決したうえで製作に取りかかると、失敗が少なくなり作業効率も良くなるはずです。
荷置き台の納まりパターン2差し込みそれでは、また。

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