強度のある組み手として、板を交差させる組み手があります。
加工は大変ですが、組み上げる際には簡単に組めます。そのため、強度が求められるマス目家具(本棚など)や、什器の製作にお勧めです。
CG画像では、18㎜の板厚でモデリングされています。
加工にはハンドルーターを使用することができますが、木工所などではルーターマシンで加工した方が楽かもしれません。
マス目家具の場合、同じ加工をする板が多数あります。
左右対称で両面加工すると、さらに増えます。
そのような場合には、長さを合わせた板を2本用意し、ハンドルーターで溝加工する位置に定規となる板を固定します。
そうすることで同じ位置に正確に加工をすることができます。
ルーター用の刃物は2本用意します。
1本目のビットは、できれば板の厚さと同じ径の刃物があると良いです。もしなければ、定規とルーターの間にパッキンを挟んで、2回走らせて調整します。
2本目のビットは、板の厚さより少し小さい径の刃物を用意します。
今回は12㎜にしました。
まず、縦板の加工から始めます。
横板の厚みが18㎜なので、18㎜の溝を3.5㎜の深さで両面から入れます。
断面を見ると、残りが11㎜になります。
(組む相手側の溝は12㎜なので、1㎜の余裕を見ています。)
次に、18㎜溝の真ん中に、板幅の半分の位置まで12㎜の貫通溝をつきます。
断面
縦板完成画像になります。
横板の加工は、まず12㎜の溝を深さは3.5㎜で両面に入れます。
ここでも、断面を見ると残りが11㎜になります。
(組む相手側の溝は12㎜なので、1㎜の余裕を見ています。)
板幅の半分の位置まで、12㎜で貫通させます。
前側の部分だけ、18㎜で貫通させます。
断面
横板完成画像です。
組んだ時の前側。
後ろ側。
組み動画です。
それでは、また。
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