あり形大入れ接ぎは、無垢材や合板などを直角に組む場合や、分解組み立てが必要な家具などに用いられる組み手です。緊結力が強く、抜けにくいという特長があります。
溝加工用には、トリマ用アリビットを使用します。アリ用ビット

板厚は20㎜溝の深さは10㎜に設定しました。
蟻溝つき
位置を決めたら溝を入れます。アリ溝つき

次にしまりこう配をつけます。
まず、溝をつけた時の定規板の手前に、下の画像のような小さな板をクランプで固定します。
溝つき段取り
定規板を固定していたクランプ(手前)を外し、間に0.5~1㎜のパッキンを挟みます。
蟻溝つき段取り
その状態で、定規の板をクランプで固定し、小さな板を外します。
アリ用溝つき
その状態でトリマを走らせます。
これで、1.5~1㎜のしまりこう配が出来ました。
しまりこう配
今回使ったアリ用トリマビットのアリこう配は76°です。アリ角度

仕切り板は、昇降盤で加工します。
まず、胴付きとなる切り込みを入れ、軸の角度を14°に合わせて、下図のように落とします。
アリ加工順
サイズは溝の手前に合わせてください。
蟻、仮組み
しまりこう配がついているため、奥に入れるときはつくなります。
何度か仮組みを繰り返し微調整してください。
蟻、組みはじめ蟻組み

 ではまた。

次の記事 【大入れ継ぎ】

前の記事 【インロー】