丸い棒にほぞ加工をする場合、できれば四角いうちにほぞ穴加工をしてから、木地屋さん(木工旋盤で木材を丸くする所)で丸くするという方法を取りたいところですが、そうもいかない場合もあります。
今回は、丸い木材の棒にほぞ加工をする方法について説明します。
使用するのは、直径50㎜の棒で、これにほぞ加工をします。
長さをカットしたら、平らな面に置いて、両木口に50㎜角の合板をねじれがないように平行に打ち付けます。
水平、垂直に固定しなければ意味がないので注意してください。四角い板固定真横から見るとこんな感じです。
四角い板
中にすっぽりと収まる箱を作成します。
これで、垂直な位置にほぞ穴を掘ることが出来ます。箱作成箱断面ほぞの位置に毛引きやスコヤで墨を出します。
丸棒にほぞ墨出し


角ノミで穴を掘ります。
丸棒の場合、胴付きは角度をつけなければならないため、大きくしたくありません。
横框の厚みは30㎜のものを使用するので、ほぞ穴は20㎜幅にして、胴付きは5㎜にしたいと思います。丸棒に角ノミ

一面掘り終えたら、90度回転させて同じ作業を繰り返します。
方向入れ替えほぞ穴の深さは、下画像断面のように、中で角になるように深さを調整します。
ほぞ穴断面2
次に丸棒を上から見た原寸を書きます。
原寸自由スコヤで胴付きの角度を合わせます。胴付角度

昇降盤の軸を傾斜させ、自由スコヤの角度に合わせます。
(昇降盤の作業は大変危険を伴います、作業する場合は、工場責任者の指示に従ってください。)
昇降盤加工深さを5㎜に合わせて、胴付きを加工していきます。
胴付き加工穴幅に合わせて、ほぞ加工します。(ほぞ加工については、記事【ほぞ】を参考にしてください。)
丸棒ほぞトメ丸棒の切れっ端を使い、刈り上げ部の加工をします。
まず、位置を合わせて墨を出します。R墨出し墨に合わせて外丸ノミで落としていきます。R胴付き

R胴付き加工入り面を取ったら、ほぞ加工は終了です。
丸棒にほぞ組み立て穴とほぞ、両面に接着剤をつけて組み立てていきます。
丸棒にほぞ組み立て2パイプクランプやハタガネを使って組む場合、丸棒が凹んでしまうので、当て板で保護しながら組み立てるようにしましょう。丸棒にほぞ完成

ではまた。

次の記事 【引き違い戸付き家具の作り方】

前の記事 【二方向にほぞを立てる方法】