1引き出しと扉の付いた箱画像
単品オーダー家具を製作する場合、施工図には最低限の情報しか
表記されてない場合が多いものです。
打ち合わせなどで仕様を確認するのはもちろんですが、
作り方に関しては制作者が考えなければなりません。

大切なのは、図面を見て、各箇所の組み方や、寸法的なもの、
使う材料や工程をどれだけイメージできるか、そこが大切です。
何もイメージ出来ずに行き当たりばったり的なやり方だと、
その都度考え込んだり、失敗や間違えでかなりの時間を浪費して
遅く、汚く、不正確、という製造業にとっては最悪な結果になりかねません。 

早く、綺麗に、正確に、を目標に持って日々の経験を糧にしたいものです。

実際に経験を積み重ねるのも大切ですが、このブログの製作例ではイメージ力を
体験して欲しいと思っています。まず図面を見て、自分ならどう作るだろうか・・・
そこを考えてから記事を読むのもいいかもしれません。
それと、ここに書かれている施工例はこれが正解というものではありません。
他にもたくさんの製作手段はあります、
出来るだけ様々なやり方について説明したいと思っていますが、
たくさんのイメージ体験や経験が今後の製作場面で、
多くの選択肢として残されていくことを願っています。

では今回の製作例は引き出しと扉の付いた箱です。
図面は下図です。
見え掛かりはナラで内部は白という仕様で進めます。
0図面
各パーツはこんな感じ
2パーツ
側板は内部が白で外がナラなので、ポリ化粧板とナラ練り付けベニヤを
貼り分けます。
3側板
扉厚みが20㎜、箱との隙間が3㎜、なので側板から23㎜離して
棚口を組み、真ん中の位置で中仕切りを組み立てます。
4組み立て
地板も23㎜引っ込めた位置で組み、後ろから背板を止めます。
5組み立て
組み上がりはこんな感じ
6組み立て後
側面にナラのベニヤを貼り木端にナラのファンシーロールを貼って
仕上げます。
天板も仕上げたら、内部からビスで固定して本体は完成です。
7本体完成
次にスライドレールを取り付けます、
位置は引き出しの真ん中辺り
8スライドレール
引き出しの作り方ですが、今回は三通り説明します。
片胴付でやる場合板厚が15㎜なので溝幅は5~6㎜、
深さは7㎜程度が良いでしょう
9引き出し製作例
ダボ組みの場合、精度が求められます、
ダボ系は6㎜が良いでしょう
10引き出し製作例
打ち付けはピンタッカーなどで組みますが、強度が弱いので
接着剤は必須です、白ポリなどの場合、木工用ボンドは効きません、
そんな場合は白い瞬間接着剤で組みます、硬化時間に若干の猶予があるので
お勧めします。
11引き出し製作例
底板の厚みは大きさにもよりますが、最低でも4~5㎜は欲しいところです、
2.5㎜のポリ合板の場合は、裏に2.5㎜の捨てベニヤを貼り5㎜厚みにします。
溝のない前後の部分は白い瞬間接着剤をつけてタッカーで止めます。
(この時、直角は必ず確認してください、菱形で組むと口板を止めたとき
斜めになりますので。)
12引き出し製作例
スライドレールの取り付け位置に毛引きをかけて、
ビスで止めます。
13引き出しスライドレール
スライドレールで引き出しを仕込む場合、気をつけなければならないのは
間口サイズです、カタログからレール寸法を調べて計算上で
製作するのは一般的ですが、経験から言って
組む前に現物合わせで確認したほうがいいと思います。
例えば、側板が反っていたり、中仕切りの位置が微妙に前と後ろで違っていたりした
場合、きついとか不具合が出たりします。
14引き出し仕込み
扉と口板は縦目なので木目を合わて製作します。
(一枚で作ってからカットするという方法もありますね)
15口板と扉
次に手かけを掘り込みます、使うのは12㎜U字ビット。
トリマに装着して定規の位置を合わせます。
16U字ビット
口板の下部と扉の上部、深さは5㎜くらいにします。
17手かけ
扉のスライド丁番はインセットを使います
上下を80㎜、側面から5㎜離した位置でカップ穴を掘り込みます。
座金を側板に取り付け、はめ込みます。
18丁番位置
19丁番セット
調整して扉は完成です。
20扉調整
口板は引き出し内部からビスで止めたいので、
皿キリで捨て穴を開けて、正確な位置を測り、クランプで
固定してビスで止めます。
21口板固定
仕込んで完成です。
扉や引き出しの隙間は2㎜程度が一般的です、
扉の丁番は調整可能ですが、引き出しの口板は
スライドレールや口板のビスの止め位置で微調整しましょう
22完成
最後にフラッシュ戸の作り方について説明します。
下地となる木枠を10㎜のステープルタッカーで組んで、
中に同じ厚みのハニカムコアを入れます。
木工用ボンドをローラーで塗り込みますが、
この時注意すべきなのは、両面同じ条件で作業しなければなりません、
ベニヤ側に塗るなら裏面も同じくベニヤ側に、下地側に塗った場合は、
裏面も同じく下地側に塗ってください、とにかく裏表、同じ条件にしなければ
反ります、塗装するなら両面塗らなければなりません。
表面ナラベニヤで裏面ポリベニヤなんてやり方をすると失敗しますので
覚えておいてくださいね。
それと手かけの部分は無垢材を入れておくとU字ビットで掘り込んだ時に
きれいに仕上がります。
プレス機で1時間ほど挟めばフラッシュは完成です。
22扉の作り方
23手かけ下地



ルータ・トリマビット用 U溝ビット 12mm巾JS-48
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