今回は、アールの天板やカウンターに付ける木材の面部材を切り出す方法について説明します。
形状は、大きいアールと小さいアールで加工した天板になります。
大きいアールの面部材を切り出すために、型ベニヤを用意し、無垢材に墨を出していきます。
墨出し帯鋸盤で切り抜きます。この時、墨を残して少し外側を切るようにします。
(帯鋸の作業は大変危険を伴います。作業する場合は工場責任者の指示に従って作業してください。)
切り出し次にルーターマシンを使います。
(ルーターマシン加工は大変危険を伴います。加工をする場合は工場責任者の指示に従ってください。)
ルーターまず、内R用の型板を作り、そこに面材を固定します。
センターピンをセットし、同じ径のストレートビットで削っていきます。
一度で落とすのは危険なので、深さを何度かに分けて落とします。
内R落とし同じ工程で外Rも落とします。
外R落とし小さいRの面材を加工する前に、ルーターの盤面に合板を固定します。
ランバー固定切り出す無垢材を用意し、Rのセンターとなる位置に3~4㎜の穴を開けます。切削する位置に合わせて、センターに釘を打ち、時計回りで切り抜きます。(小さい釘を使用すると飛ばされて危険なので、4~5㎜径の大きい釘を使用します。)
危険な作業なので、深さは何度かに分けて少しづつ落としていきます。
完全に抜いてしまうと飛ばされるので、底面は残しておいて、後で目地払いビットで切り抜きます。
必要な大きさにカットして完了です。
小さいR雇いザネ加工をして、大きいRの面材と直線の面材の長さをカットします。三方クランプなどで接着して仕上げると完成です。
接着や仕上げ方法については【天板に無垢材を付ける】を参照してください。
面付け完成規模の大きい特注家具屋さんでは、コンピューター制御のNCルーターを導入しているところもあります。
CADのデータをそのまま座標に打ち込んで切り抜けるので、正確で早いです。
職人はつけて仕上げるだけなので、とても楽です。
原寸(実物の大きさでベニヤとかに線を引く)を書いて、それに合わせて長さを切ったり、
そういった手間が省けます。
それでは、また。

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