私のブログ記事(簡単な椅子の作り方)では、椅子の作り方をCGで紹介していますが、今回はこの椅子を実際に作ってみました。すべて写真での説明になります。
【簡単な椅子の作り方】で使っている図面とは少し変更していますが(材料の問題から)、図面はこんな感じです。
椅子の図面使う材料は全てホームセンターから入手しました。プレナー仕上げで角は、すでに面が取れている状態です。
まず最初に長さを切ります。自宅での作業なのでほとんどが手作業になります。
角材を手鋸で切る方法については、記事【ほぞの手加工(その1)】も参考にしてください。
ホワイトウッドの角材


手鋸で切る全ての長さを切ったら、どの材料がどの部材なのかを整理する為に、図面に記されている番号を書き入れておきます。
部材に番号椅子本体の組手は全てほぞ組みで行います。
最初は脚にほぞ穴加工をしていきます。框は40㎜角なので、前脚②の上側に40㎜と15㎜の位置に毛引きします。
そして、下から120㎜上がった位置に39㎜で墨出しします。
なぜ39㎜かというと、この場合、ほぞの厚みできつくすると、組んだ時に框が木の繊維に沿って割れてしまいます。
なので、長さできつくしなければなりません。
同じ手順で後ろ脚①も墨出しします。分かりやすいように黒ペンで印をつけておきます。
ほぞ穴の位置 ほぞの厚みは16㎜にしました。
それに合わせてドリルスタンドで穴を開けます。(このドリルスタンドの詳細は別の動画で紹介しています。)

https://youtu.be/eIGEh30AaTk
このドリルスタンドは角ノミ対応なのですが、いきなり角ノミで穴を開けようとすると、超人ハルク並み(嘘)のパワーが必要になります。
ですので、ドリルで下穴を開けてから角ノミで掘ったほうがかなり楽です。
ドリルスタンドで下穴 ドリルの穴拡大動画を観てもらえば分かると思いますが、角ノミが楽に入ります。ちなみに使っている角ノミの刃は8㎜タイプの物です。
角ノミセット両面から彫り込んでいきます。
角ノミで穴掘り ほぞ穴拡大 ほぞ穴掘り完了ほぞ穴が全て掘れました。

念の為ほぞ穴をノミできれいにしておきます。

横框のほぞ加工に入ります。 手鋸で長さを切っているので、木口が直角ではない可能性があります。そのため、胴付きの墨出しはすべてスコヤで行います。
ほぞの厚みに合うように毛引きをかけます。
ほぞ出し直角定規をあてて、レザーソーで胴付きの鋸目を入れていきます。
レザーソーで切り込み
胴付き全ての胴付きに切り込みを入れました。
胴付き切り込み完了毛引きの線を少し残して、不要な部分をノミで荒取りします。
ノミでほぞを荒取り 荒取り後トリマーをセッティングします。 (このトリマーの詳細は別の動画で紹介しています。)

https://youtu.be/Fz89AhyRyrg
トリマーセッティング
セッティング出来たので、ほぞの厚み部分を落としていきます。
トリマーでほぞ加工 無理なくスッと入るサイズに合わせます。
ほぞ合わせほぞの隅をノミで取り除きます。
前脚②の上部分にも胴付きを付けるので毛引きします。(ほぞの長さは26㎜)